糖尿病治療薬として、効果を期待されている新薬「オゼンピック」について
先日、当院にて楽習会を開催しました。
今年はオリンピックイヤーの予定でしたね。
オリンピックイヤー、2020年6月29日の発売にちなんで、「オリンピック」の「リ」を一文字変えて「オゼンピック」とネーミングされたそうです。
「オゼンピック」はインシュリン製剤ではなく、
「GLP-1」の働きかけにより、すい臓からインスリンが出るのを助けて、血糖値を下げるお薬(GLP-1受容体作動薬)です。
私たちのからだのなかにある「GLP-1」とほぼ同じかたちのものが「オゼンピック」に含まれています。
・低血糖を起こしにくいこと。
・血糖値3か月間の総合評価であるヘモグロビンA1Cが下がること
・体重が落とせること!(しかも、脂肪は落とすが筋肉量はキープ)
などが、他の糖尿病治療薬よりも優れている点です。
今日、お薬の卸さんからも、「かなりいい成績出てるみたいですね~」とうかがいました♬
当院では、発売当日より使用しております。
すでに、20人弱の方が使用しておりますが、当院の患者さんも、いい感じで食欲が落ちて、少し食べるとお腹いっぱいになってる方、体重が少しずつ落ちている方が多いので、納得です!
「GLPー1」は、インスリンの分泌を促すはたらき以外にも、様々な作用があるそうです。
例えば…
①脳の食欲中枢の機能を抑える=食欲を抑えてくれる
②胃の蠕動運動を抑える=空腹になるまでに時間がかかる=おなかがすきにくい
③肝臓に働きかけて、脂肪肝を改善
④脂肪に働きかけて、余分な脂肪を燃やしてエネルギー代謝をアップ
⑤骨格筋に働きかけて、ブドウ糖を取り込んで血糖値をコントロール
⑥免疫系に働きかけて、自己免疫性炎症疾の抑制効果に期待できる
⑦腎臓に働きかけて、余分な水分や塩分を排出
⑧心臓に働きかけて、心臓を保護したり、血管を拡張してくれると期待できる
なんだか、夢のような薬だと感じるのは、私だけでしょうか??
「オゼンピック」は、週1回投与する注射薬となります。
自己注射用につくられているので、ご自宅で注射することができる仕様になっておりますが、当院では、「注射がこわいけれど試してみたい」という方には、看護師が注射しております。
また、腸内細菌である痩せ菌を増やすための、食事の工夫の仕方などもお伝えしております。
ご興味ある方は、やまだ先生までご相談ください。